甘やかな3つの願い


≪おまけ≫





竜二の部屋へとやってきた司は、最近、灰皿の中の吸殻の数がめっきり減ってきていることに気がついた。
「竜二、お前やっと俺の言うことを聞く気になったのか!!」
感激した様子の司に、竜二が小首を傾げる仕草で「何のことだ」と冷静に問い返す。
「煙草。最近あんまり吸ってないじゃん」
竜二は言われて、「ああ」と生返事を返した。

別に大したことではない。
疲れたときに吸いたくなる一本よりも、不意打ちで司の唇を奪う一回の方が竜二にとっては疲労回復になることが最近判明しただけのことだ。
「いい傾向だ」と独り納得する司には、そのまま勘違いをさせておく。
(しかし、こいつはキスの回数が増えたことには気がつかないのか……?)
吸殻の本数なんぞより、普通、そちらの方がよほど気にかかるものなのではないだろうか。
竜二は少々釈然としない思いを抱きつつ、せっかくだからと司に手を伸ばし、『疲労回復』に努めることにした。

司の抵抗は、今日も空振りに終わった。 





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